エンドミルは水平にしても、垂直に立てても自在に使え、しかも1本の切削工具で側面切削加工、正面切削加工、段切削加工、溝切削加工、曲面切削加工、更に穴あけ加工、座繰り加工ができます。
切削工具の万能選手なので、エンドミル加工は機械切削加工の中でも非常に大きなウエイトを占めています。
使用する機械は、マシニングセンタ、NC旋盤、フライス盤の中心的切削工具で、中繰り盤などの大型機にも不可欠です。
中でも、超硬エンドミルは、切削速度を高速に出来るので、高能率の加工が可能です。
また、磨耗に強いので工具寿命が長く、剛性があり軸方向の倒れが少なく、加工精度が保てます。
超硬エンドミルでなければ加工できない新しい材料も増えつつあり、超硬エンドミルの用途は拡大の方向にあります。コーティング処理をすることで被削材のバリエーションも増えています。
超硬エンドミルの紹介
超硬ボールエンドミル
先端が球状になっているエンドミル 曲面を持つ金型加工では、磨き工程前の加工用工具として使用されています。 超硬ボールエンドミルは、剛性に優れるので高速切削ができて、磨き工程の工数短縮に採用されています。縦加工のR形状にも応用できます。 |
座繰り加工超硬エンドミル
ドリルより芯厚が大きく工具剛性があるのでたわまずに斜め穴加工ができます。 貫通穴加工での出口に発生するバリを抑制できます。 剛性がありチップポケットも大きく取れるので切削速度を上げることが出来ます。 |
段付き超硬エンドミル
45°面取り加工を同時に行なうことができる超硬エンドミルです。 特殊な溝加工に対応するような切削工具形状にすることで1工程で複数の切削加工が可能になります。 |
特殊エンドミル
被削材の特殊輪郭形状に切削加工出来るように超硬切削工具の刃形をプロファイル研磨機で成形した特殊切削工具です。多様な複雑形状に対応しています。 |