EV車用バッテリーケース(ADC12材)の高精度加工向けに、先ムク構造のPCD工具を製作しました。
本工具は、切削性能と接合強度を両立させるため、以下の設計を採用しています。
仕様
先端部:超硬材にPCDプレートを高温ロウ付け
シャンク部:SCM材
先端超硬部とシャンクを90°V面形状でロウ付け接合
ワーク材質:ADC12(高圧ダイカスト材)
用途
90°Vロウ付構造により、加工中に発生するねじり荷重・曲げ荷重に対し高い接合強度を確保。
また、先端のPCDはアルミ加工において優れた耐摩耗性と切削安定性を発揮し、
特にADC12材に見られるシリコン粒子による刃先摩耗を大幅に抑制します。
これにより、長時間加工でも寸法ばらつきを抑え、
EVバッテリーケースに求められるシール性確保・精密組付け品質に対応可能です。
さらに、SCM材シャンクを採用することで、コストパフォーマンスを維持しながら十分な剛性と振動抑制効果を両立しています。