日々、部品製造現場で何気なしに使っている切削工具(ドリル・エンドミル)ですが、信頼できる超硬工具でなければ、良い部品製造は叶いません。普段目にする 車・トラック・バイク・飛行機・電車のエンジンやミッションの製造過程でのマシニング加工で超硬工具が使われています。
大げさかと思いますが、まさに日本の産業を支えているのです。
最近では、我社のリーマがMRJの加工に採用されました。また新幹線のN700系にも、プリウスのクランクシャフト用工具にも使って頂いております。まさに超硬工具が新時代を作っているのです。
創業者の父は昭和48年、電機メーカーから脱サラし、超硬工具を扱う職業で独立しました。当時超硬工具は珍しく、鋳物加工において下穴なしの1発加工で面粗度Ra1.6、穴径公差h7が出るとあって画期的なドリルでした。そこに目を付けた父は、商社としてユーザーから要望を聞き、オリジナルの特殊ドリルを油圧機器メーカーに卸す仕事を始めました。
特殊ドリルは、その会社専用・その穴加工専用で作るため、代用品がなく問題があれば、すぐに追加工・訂正加工を1日という超特急で対応しないと、加工ラインが止まって大きな損害が出ます。父は即対応するために、よく夜中でも製造先とユーザー先に走っていました。
10年後自社工場を立ち上げ、私も入社しました。
初めはこの仕事にやりがいが持てず、ドリルを、超硬工具を好きになるために毎日努力をしました。そしてやっと超硬工具が好きになったころに起きたのが、リーマンショックでした。
それまではものすごく忙しく、製造現場で一心不乱にドリルを作っていましたが、あれよあれよと言う間に売上が1/10になりました。仕事は月火水の3日だけ。木曜から日曜までは休みです。しかも仕事といえば社内の掃除ばかり。それまで既存の取引先に言われるがままに工具を作っていただけで、新規の顧客を開拓することもしていませんでした。このままでは会社が無くなると危機感を抱き、自分たちで取引先を見つける努力をしないといけないと思いました。
展示会出展、ホームページの立ち上げ、技術力の向上、そして社員教育に力を入れました。今は仕事が少なく厳しいがいつか忙しくなる。その時のために、今のうちにしっかりと社員教育をしておこうと、外部から講師の先生を呼び、社員教育に加えて経営理念に基づく経営方針の作成、整理整頓、生産性の改善活動、不良品対策、作業マニュアルの作成など、厳しいときではありましたが、そのためのお金もたくさん使いました。
こうして一人の退職者も出さず、社員との絆を深めてリーマンショックを乗り越えることができました。そして今では、日本の製造業に貢献できる工具が大好きになりました。
超硬工具は日本の産業を支える最強の縁の下の力持ち。
まだまだ環境は厳しい中ですが、さらに技術力を高め、日本のものづくりに貢献していきます。
株式会社 ソリッドツール 代表取締役 田中英雄
基本姿勢
弊社が目指すことは、社員一丸となって社会へ貢献できる超硬工具をつくる事です。
商品の一本一本に責任を持ち、お客様に信頼して使っていただけるよう日々努力をします。
感謝の気持ちを持って何事にも誠意で臨みます。
企業方針
経営環境の変化に勝ち残るためにも、お客様とのコミュニケーションを通じてより良い超硬工具の開発と提案をしていきます。
常に時代のニーズを追求し、あらゆることに挑戦していきます。自慢できる社員力と最新のCNC工具研磨盤などの充実した加工設備でどんな加工(短納期)でも柔軟に対応可能な体制にしております。
超硬工具を用いた切削加工に関することならお気軽にご相談ください。
品質方針
高品質な超硬工具を開発・提案・安心供給し続けます
経営理念
創業者の長年にわたり心に思っていた理念を受け継いで言葉に表しました。
1、私達は、優れた超硬工具にて社会へお客様へ貢献します。
我社が目指すことは、商品の一本一本に責任を持ち、社員一丸となってお客様へ信頼して使って頂ける超硬工具を送り出すことです。社会へ貢献出来ることへの感謝の気持ちをもって、何事にも誠意で臨みます。
1、私達は、常に時代の要望に合った超硬工具を開発、提案し続けます。
経営環境の変化に勝ち抜くために、お客様とのコミュニケーションを通じて要望に合ったより良い超硬工具をつくります。一歩先を考えて、行動し挑戦し続けます。
1、私達は、一人一人を尊重し、助け合い、共に育っていく会社づくりを目指します。
我社がつくる超硬工具は社員全員と協力会社の力により完成させることができるのだということを忘れずに、日々助け合いましょう。共に勉強し、優れた社会人(企業人)になり、誇りをもてる会社づくりを目指します。
5年後のビジョン
技術力を高めて質の高いご提案が出来るように社員教育カリキュラムを作成して実施
品質管理IOS9001習得しより依頼されるよう企業風土づくりに取り組んでいます。
3S活動の徹底、リードタイムの短縮、社内システムの構築などで如何なる社会情勢でも生き残れる100年企業になるように努力し続けています。
年間3回の展示会を通じてユーザーの意見を聴き自社の技術力向上に努め要望にお応えしています。
これからも世界の産業革新を支える最強の縁の下の力持ちの超硬工具メーカーであり続けます。