アルミ合金の切削適合材質
切削加工に使われるアルミの多くは、アルミニウム合金という純アルミにマグネシウムやマンガンなどの他の金属を添加したものです。合金化することで、強度を高めつつアルミの長所である軽さを併せ持った金属になります。
アルミ合金の粗切削加工には超硬合金K10が、仕上げ切削にはPCD(ダイヤモンド焼結体)工具が好適です。PCDは熱伝導性・硬度に優れ、鏡面仕上げが可能です。
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しかし、PCDは加工が困難なため複雑形状の工具や、小径の工具、ネジレ仕様の工具には適していません。また工具コストも高く、リードタイムも長くなります。
(株)ソリッドツールでは、超硬合金にコーティングを施し、PCDと同じ効果をもたらすダイヤモンドコーティング(水素フリーDLCコート)をお勧めしています。複雑形状にも対応でき、PCDに比べコスト面でも納期面でも大きなメリットがあります。
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アルミ合金用切削加工 面粗度別(Ra0.8/Ra1.6/Ra3.2)工具選定
アルミ切削をする際、面粗度表記が変われば使用する工具が変わってきます。
どの面粗度の時に、どの工具が最適であるか、工具選定をする際のヒントとしてご参考ください。
アルミ合金の切削情報
一般的な切削現象とし、切り粉が長く伸びやすく、溶着も起こりやすいが切削工具の摩耗が生じにくく
高速切削が可能とされています。
しかし、アルミ合金に含有する材料によって起こる現象はまったく異なります。
適正な切削条件として、
アルミ合金では、切削速度は高速サイドに設定が好ましいです。
アルミ合金は、軟質なため、切削加工面に切り粉が巻き付き接触したりすると表面に傷がついて加工精度を損ないます。
そのような現象は切削油剤の潤滑作用によって改善できます。
切削油剤は各メーカーから専用油剤が用意されているので加工条件に応じて適正な油剤を選びましょう。
アルミ合金の切削条件
切れ刃が鋭角な切削工具を選んでください。
シャープな切れ刃の切削工具は切削抵抗を減らして面粗度の向上とバリの発生、溶着を防いで切り粉の処理を良くします。
一味違ったアルミ合金専用超硬工具をご用意いたします。
工具例
ワーク材:ADC12
加工内容:アルミダイキャスト
使用機械:マシニングセンター 切削水溶性
切削工具:DLCコートから虹色水素フリーコート付フラットドリルへの切替え
効果 :工具寿命大幅UP
ワーク材:ADC12
加工内容:アルミダイキャスト
使用機械:マシニングセンター 切削水溶性
切削工具:DLCコートから青色水素フリーコーティング付直溝多段への切替え
効果 :貫通穴でも切削油が効果的に潤滑する工具形状
DLCコートからの切り替えで工具寿命大幅UP